ドラムレコーディングで一番大変なのはチューニング。
特にタムの余韻の部分の調整は難しいです。
タムはスネアやキックなどに共鳴してくるので、チューニングができていないと、
どうしてもドラム全体の音像が濁ってしまいます。
ただ、ガムテープだとほしい倍音もいらない倍音も止まってしまうのです。
TONE FILTERはタムの鳴りや音程はそのままで、余韻の長さだけを調整できる優れものと感じました。
ミキシングで言えばゲートを使ったような感覚に近いです。
普段は厚さや種類の違う毛布を床に置いたりキックの周りにかけたりして使っていますが、
これは設置もシンプルでマイクセッティングの邪魔にもなりません。
タムの余韻調整以外にも、使い方によってはスネアのカブリを抑えたりできると思います。
響きを調整するという点で言えば、アイデア次第で他の楽器のレコーディング(ギターアンプ・ベースアンプなど)でも、 色々な使い方が出来そうなアイテムだと思います。
サウンドプロデューサー・サウンドエンジニア 戸田清章
1978年岡山県生まれ。2001年より東京のレコーディングスタジオ「HeartBeat Recording Studio」に入社し、 日本の 音楽制作の第一線でサウンドプロデュースワークを学ぶ。2011年に株式会社ソリッド·サウンド·ラボを設立。 日本の音楽制作の中心で様々な楽曲制作に携わる。2015年より活動拠点を福岡に移住 音楽制作をベースに福岡を中心とした日本だけでなくアジアのエンターテイメントを視野に入れた活動を行っている。